勝田モータース 自動車販売事業

インプイレッサ ヒストリー

2023.04.14

インプレッサ(IMPREZA)は、SUBARU(旧・富士重工業)が生産・販売している乗用車である。
初代インプレッサは1992年に発売された。現行型となる5代目(2016年- )では、4ドアセダン(G4)と5ドアハッチバック(スポーツ)の2モデルが販売されている。過去には2ドアクーペ(初代)やスポーツワゴン(初代・2代目)も存在した。エンジンは水平対向4気筒エンジンのみを搭載する。
初代から3代目にかけては、世界ラリー選手権への参戦を目的とした高性能モデル「WRX」や、北米市場専売[注釈 1]のオフロードモデル「アウトバックスポーツ」が設定されていた4代目以降、前者は「スバル・WRX」として独立し、後者は「スバル・XV」に吸収されている。
駆動方式は前輪駆動(フロントエンジン・前輪駆動、FF)モデルと全輪駆動(AWD)モデルが用意されているが、1990年代後半から一部の市場では全輪駆動モデルのみに販売が限定されている。そのため、前輪駆動車が主流の世界のコンパクトクラスの中で、AWDモデルの販売比率が極めて高いという独自性を有している。2018年における日本国内のFFとAWDの販売比率はおよそ49対51であった。
開発の経緯
1989年に完全新設計で登場したレガシィは、従来の主力車種であったレオーネ(排気量1,800 cc)より排気量が大きい1,800 – 2,000 ccクラスの車種であった。そこで、レガシィとジャスティ (排気量1,000 cc)との間に開いた穴を埋め、世界市場、特にヨーロッパにおけるCセグメント市場を狙ったスバルの世界戦略車としての役割を担うモデルとして1987年に開発が始まったのが後のインプレッサである。
開発が開始された当時、限られたメーカーしか製造していない水平対向エンジンと一般的な直列型エンジンとの間に技術的な空白が生まれ、「水平対向には直4コンプレックスがあった[3]」(スバル・EA型エンジン#概要も参照)。そのため、当初は横置き直列4気筒エンジンと無段変速機(CVT)を組み合わせた設計で開発が進められた。1988年にはエンジンは直列4気筒DOHC 4バルブ1600 cc横置き、トランスミッションはCVTの試作機がテストされていた。しかし、北米市場におけるスバル車の販売不振等の要因により、新型プラットフォームならびに直列4気筒エンジンの開発は凍結された。その後、レオーネの需要を受け継ぐ小型車の実現可能な商品開発が検討された結果、レガシィからのプラットフォームと水平対向エンジンの流用が決定された。
初代 GC/GF系(1992年 – 2000年)
パッケージングはCセグメントの4ドアセダン、5ドアハッチバックおよび2ドアクーペであるが、ハッチバックはステーションワゴンとしての使い勝手を盛り込んだ上で、新たに「スポーツワゴン」として訴求した。セダンはレオーネの廉価モデルであるセダン1600(マイア/マイアII)の後継車も兼ねる。また、年次改良や特別仕様車の積極的な投入により、日本の小型車としては異例の8年という長期に渡るモデルサイクルを通じて、高い商品力を維持した。
レガシィRSに代わり世界ラリー選手権 (WRC) 参戦車両として高性能が与えられたモデルには「WRX」の名が冠された。エンジンもレガシィRSに搭載されていたEJ20型・DOHCターボ (240 PS) がシリンダーヘッド周りを一新して搭載された。
ボディ・デザインはスバル内部によるものである。「フローイングライン」と名付けられたなめらかなシルエットなど、ほぼすべての角が丸められた柔らかなイメージを特徴としている。
車体(シャシ)は、初代レガシィを基準に開発され、全長で200 mm、ホイールベースで60 mm狭められ、全高を10 mmかさ上げしている。ホワイトボディ(英語版)で175 kgと、初代レガシィの200 kgに対し25 kgの軽量化、車両重量では80 kgの軽量化を実現している。
トランスミッションは、NA車用として5速MTとE-4速ATが用意され、ターボ車用は、5速MTがノーマルレシオとクロースレシオ、それE-4速AT、VTD-AWDトランスミッションが用意された。
WRXのトランスミッションは、「ガラスのミッション」と揶揄されるほど耐久性に問題があり、サーキット走行やスポーツ走行を繰り返すとギアが入らなくなるトラブルが多かったが、リコールの対象にはなっていない。
「WRX type RA STi」、「WRX type R STi」には、ドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)が機械式リアLSDとの組み合わせで用意された。DCCDとはシフトレバー脇に設置されたダイヤルで前後輪のトルク配分を任意調節できる機構である。作動原理は、電磁式クラッチを応用したものである。合わせて、後輪のデフがR180に拡大され、機械式LSDが組み込まれる。また、後輪のドライブシャフト径とパーキングブレーキ用ドラム径も拡大されている。
サスペンションは、前方がL型ロアアームのストラット式、後方が2本のラテラルリンク(パラレルリンク)とトレーリングリンクを組み合わせたパラレルリンクストラット式で、初代レガシィと共通である。セダン「WRX」のMT車にはバネ下重量軽減のため、アルミ合金製鍛造フロントロアアームを新たに採用している。
ブレーキは、ベンチレーテッドディスクブレーキが前輪に全車標準装備されており、「WRX」では後輪にも装備されている。また、D年改以降の「STiバージョン」にはフロントに対向4ポットキャリパーと16インチ対応ディスクロータ、E年改以降の「WRX type RA STi」、「WRX type R STi」にはさらにリヤ対向2ポットキャリパーと15インチ対応ディスクロータが採用された。
エンジンは、全グレードに水平対向4気筒「EJ」型を採用している。細かく区別すると4種類が存在する。詳細は下記を参照。
EJ20G
初代レガシィRS (BC5) から引き継いだエンジン。
EJ18
「EJ20」のシリンダーライナーの変更によりボアを4.1 mm縮小したエンジン。
EJ16E
「EJ18E」のストロークを9.2 mm縮めたエンジン。
EJ15E
「EJ16E」のシリンダーライナーの変更によりボアを2.9 mm縮小したエンジン。
なお、同型の生産終了以降、2012年3月28日発売されたBRZに至るまでの間スバルに2ドアクーペはラインナップされなかった。
型式一覧
型式の1桁目のGはインプレッサシリーズを表し、2桁目はシャシーコードである。
日本国内市場:
GC1 – 2ドアクーペ、排気量1493 cc、自然吸気、FF、5速MTまたは4速AT。
GC2 – セダン、排気量1493 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GC4 – セダン、排気量1597 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GC6 – セダン、排気量1820 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GC8 – セダン、排気量1994 cc、自然吸気またはターボチャージャー付、AWD、5速MTまたは4速AT。
GF1 – ワゴン、排気量1493 cc、自然吸気、FF、5速MTまたは4速AT。
GF2 – ワゴン、排気量1493 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GF3 – ワゴン、排気量1597 cc、自然吸気、FF、5速MTまたは4速AT。
GF4 – ワゴン、排気量1597 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GF5 – ワゴン、排気量1820 cc、自然吸気、FF、5速MTまたは4速AT。
GF6 – ワゴン、排気量1820 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
GF8 – ワゴン、排気量1994 cc、自然吸気またはターボチャージャー付、AWD、5速MTまたは4速AT。
GFA – ワゴン、排気量1820 cc、自然吸気、AWD、5速MTまたは4速AT。
北米市場では、Cはセダン、Mはクーペ、Fはワゴンを示す。これは右ハンドル車にはあてはまらない。厳密に言えば、GC8は右ハンドル車市場でのみ販売されている(ターボチャージャー付きEJ20搭載モデルは北米では販売されなかった)。3桁目はエンジンの排気量を表わし、2 = 1.8L、4 = 2.2L、6 = 2.5L、8 = 2.0Lターボである。したがって、例えば、GC6は日本ではEJ18搭載モデルを指すが、北米ではEJ25搭載モデルを指す。
GC6 – セダン、排気量2457 cc(EJ253 SOHC)、自然吸気、AWD。
GM2 – クーペ、排気量1820 cc、自然吸気、AWD。
GM4 – クーペ、排気量2212 cc、自然吸気、AWD。
GM6 – クーペ、排気量2457 cc(EJ253 SOHC)、自然吸気、AWD。
年表
1992年10月22日 – インプレッサ・シリーズ(セダン、スポーツワゴン、セダンWRX)を発表、11月2日から発売。CMにはカイル・マクラクランが出演し、CMソングにはCHAGE&ASKAの「no no darlin’」と「なぜに君は帰らない」が起用された。
1993年
8月 – WRCデビュー。
9月 – 一部改良。要望の多かったワゴンWRXを追加。同時にMTのみであったセダンWRXにもATを追加 (220 PS)。
1994年
1月 – 環境対策としてエアコンガスの新冷媒の採用。STI社製コンプリートカー「WRX STi」発売。WRX STiモデルの車両の扱いは特別であり、正式な型式認証を受けたモデルではなく、購入時には現車を陸運局に持ち込んで改造車として公認登録を受ける必要があった(バージョンIII以降は通常の扱いに変更された)[11]。
10月 – 一部改良。セダンWRX系が260馬力に出力アップ。同時にATを廃止。1.8 Lの「HX edition S」に、このWRX用のフロントバンパーが標準となった。また、WRX系のアルミホイールが16インチになったのに併せ、タイヤも205/55R15から205/50R16に大きくなった。「WRX RA STi」の追加。
1995年
1月 – 輸出向け2ドアクーペを「リトナ」名で国内発売。1.5 L・前輪駆動/1.6 L・四輪駆動(MT仕様はインプレッサシリーズとしては唯一のセレクティブ4WD。AT仕様についてはセダン/ワゴン系同様のフルタイム4WD)の2種類。CM出演は椎名英姫(現・しいなえいひ)。
10月 – 車高を上げ、RVの雰囲気を持たせた「グラベルEX(エックス)」[注釈 8]を設定(ただし、背面タイヤカバーには「GRAVEL EXPRESS」と書かれていた)。この試みは、後の「フォレスター」への試金石ともなった。また、正式カタログモデルとして「STi Version II」が登場。同時にWRCをイメージさせる青いボディカラーの「STi Version II 555」をセダン555台、ワゴン100台で限定発売。
10月 – 第31回東京モーターショーに「リトナ」をベースとした4座オープンの「オペレッタ」が参考出品されるも、市販化はならず。
1996年
1月 – 前年のWRCにおけるドライバー・メイクス両タイトル獲得を記念した限定モデル「V-Limited」を発売。販売台数は「WRX」ベースが1,000台、「WRX TypeRA STi Version II」ベースが555台[注釈 10]。また、スポーツワゴンに「HX-20S」を設定。1.8 Lの「HX edition S」のエンジンを2 LのEJ20に換装したグレードであるが、その他の相違点としてサイドスカートの追加、アルミホイールのデザイン変更などが行われている。
9月 – マイナーチェンジ。フロント廻りを中心としたエクステリアの変更が行われ、リア・コンビネーションランプのターンシグナル部分をクリアーに改める。また、アルミホイールも新デザインとなっている。セダンWRX系のエンジンは高回転高出力化の図られたEJ20Kに変更され、国内自主規制値の280馬力に到達、また、EJ15、EJ18、EJ20 (SOHC) も改良を受けた。EJ20Eを搭載した「HX-20S」の追加(特別仕様車からカタログモデルへ格上げされ、セダンにも同グレードが追加された)。EJ16は廃止。FFのみであった1.5 Lに四輪駆動車を追加。住友電工製フロント対向ピストンキャリパーを採用した「STi Version III」の登場。販売不振の日本向け2ドアクーペのリトナは廃止され、代わりにこれをベースとしたWRXのクーペモデル「WRX TypeR STi」が登場。
1997年
9月 – 一部改良。前面衝突安全性への対応のため、運転席エアバッグの標準装備化、助手席エアバッグのオプション設定を起因とする内装の大幅な変更(フォレスターと共用化)。「STi Version IV」の登場。「WRX TypeRA STi」「WRX TypeR STi」でリヤブレーキにも対向キャリパーが採用される。
10月 – 東京モーターショーにクラシカルな風貌の「カサブランカ」を参考出品。
11月 – 台湾・大慶汽車工業股份有限公司で左ハンドルモデルの現地生産を開始。1.6 L、1.8 L、2.0 Lターボモデルを生産。
1998年
3月 – 22B-STi Version発売。当時WRCで3連覇を成し遂げたインプレッサWRC97を、ロードカーとして再現したモデル。クーペボディ[注釈 12]をベースに、鋼板プレスの専用ボディパネル(前後フェンダーパネル)および専用バンパー(前後)を用い、1,770 mmまで全幅が拡げられたほか、エクステリア・パーツがWRカーの意匠に統一されていた。22B専用の水平対向4気筒「EJ22改」2,212 ccエンジンを搭載。最高出力280 ps (206 kW)、最大トルク37.0 kgf·m (362.8 N·m) と従来のSTIモデルに比べトルクが10.0 kgf·m (98.1 N·m) 増大した。400台限定で価格は500万円であったが、瞬く間に完売した。グレード名の由来は、一説には「スポンサーロゴの『555』を16進数に変換すると『22B』になる為」と言われている。[要出典]
9月 – マイナーチェンジ。WRX系のフロント形状を変更。全車ヘッドランプがマルチリフレクター・タイプに改められた。セダン・クーペSTiには大型リアスポイラーを標準装備。F・Gタイプでは、全車フェイズ2と呼ばれる新設計のシリンダーブロックとシリンダーヘッドを採用。エアフローセンサーをはじめとした補機類も一新。「HX-20S」に代わって2リッターDOHC・NAのスポーティグレード「SRX」が新登場。このエンジンにはインプレッサとしては初となるAVCSが採用された[15]。その他のエンジンも改良を受けた。WRX系にカヤバ社製倒立式ストラットの採用。STi Version Vの登場。
12月 – 5,000台の限定車として「カサブランカ」を発表。
1999年9月 – 一部改良。STi系の大型リアスポイラーの断面形状の変更、「WRX STi」と「WRX STi TypeR」にフロントアンダースポイラーを追加。ワゴン「WRX STi」とWRX系のアルミホイールが6スポークデザインのものへ変更。「WRX TypeRA STi」、「WRX TypeRA」にはオプションで砲弾型ドアミラーが設定された。MT車にクラッチスタートシステムの採用。「STi Version VI」の登場。限定販売であった「カサブランカ」がカタログモデルに昇格し、台湾市場でも販売された(現地名:スバル カサブランカ)。
2000年
4月 – STIによるコンプリートカー「S201 STi Version」発売。1999年(平成11年)の東京モーターショーに「Electra ONE」の名でプロトタイプを出品、翌年の東京オートサロン出品時には同じ車名のまま、より進化したプロトタイプ2となり、このスペックとデザインを引き継いで市販化されたものがS201である。STIによってチューニングされたEJ20エンジンは、最高出力300 ps (221 kW)、最大トルク36.0 kgf·m (353.0 N·m) を発生させるエンジンとなった。また、サスペンションやエクステリアも、STIの技術が注ぎ込まれていた。300台限定で、価格は390万円であった。
7月- 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
7月(販売終了前月) – ここまでの新車登録台数は、累計 27万7,910台。
8月 – 販売終了。
2022年
5月- プロドライブがP25を発表した。日本ではアライモータースが25台限定導入。
WRX
レガシィRSに代わる世界ラリー選手権 (WRC) 参戦車両として高性能が与えられたモデルで、全輪駆動(AWD)や強化サスペンションなど、ラリーをイメージした技術が採用されている。エンジンもレガシィRSに搭載されていたEJ20型・水平対向4気筒DOHCターボがヘッド周りを一新して搭載される。
「WRX」の由来は、かつてスバルのスポーティモデルを担っていたレオーネRXに由来するという説と、「当時開発陣が、発売後はレガシィに代わるWRC参戦車両になることから”World Rally X”を略したコードで呼んでいたものがそのまま採用されただけ」とする説[22]がある。初代WRX(GC8型)のパッケージングの決定には、スバルワールドラリーチームとして活動しているイギリス・プロドライブ社の意見も数多く取り入れられたと言われている。
型式は4ドアセダン・2ドアクーペがGC8型、5ドアワゴンがGF8型で、後ろにアプライドA型からG型を示すAからGまでのアプライドモデル(年次改良モデル)記号が続いている。
アプライドA(1992年11月 – 1993年9月)
インプレッサシリーズの発売と同時にデビュー。当初はセダン・5速MTのみの設定で、最高出力は240 PSであった。センターデフはビスカスカップリング式、リアにはビスカス式LSDを備える。競技用ベースグレードの「WRX Type RA」では、軽量化のため防音材の削減をするとともに手動ウィンドウを採用し、ホーンやエアコン、ABSも省略されている。トランスミッションはレースでの使用を想定し、クロスレシオに組まれた専用のギアボックスを搭載している。
欧州では「インプレッサGT」として、英国では「インプレッサターボ2000」として発売された。出力は208 hpであった。
アプライドB(1993年10月 – 1994年8月)
ワゴンWRXを追加。同時にMTのみだったWRXに4速ATモデルが設定された。最高出力はセダン・5速MT車のみ240 PSで、それ以外は全て220 PS。その他、リアのブレーキローターがベンチレーテッドディスクからソリッドディスクに変更された。
アプライドC(1994年9月 – 1996年9月)
1994年10月、WRXは260 PS (191.2 kW; 256.4 hp) にパワーが増大した。ホイール径は16インチ(410 mm)に拡大され、ブレーキローターはともにベンチレーテッドディスクに変更された。日本では、アウトバックトリム、ブルバー(ガードバー)、テールゲートにスペアホイールを装着した「インプレッサ・グラベルEX(エクスプレス)」というスポーツワゴンのバージョンがあったが、販売数が非常に少なく、生産中止となった。この車は、スバル・フォレスターにつながったとされている。
1995年式スバル・インプレッサWRX STI RA
1996年モデルのWRXは、1996年1月に登場した。WRXの設計は、機械的な変更は最小限に抑えられたが、FIA WRCでのインプレッサWRCの成功を記念して、WRX V-Limited Editionが導入された。WRX V-Limited Editionは、WRXと機械的には同じであるが、車重が1,240 kgに増加した。V-limitedは青色(ワールドラリーブルー)に塗装されている。また、WRX STi Version II V-Limitedも生産された。内装は、シートインサートとカーペットに青色の配色が施されている。WRX Type RA STi Version IIは、V-limitedの形式にラジオとエアコンが搭載された。WRX STi Version II V-limitedは1,000台生産され、WRX Type RA STi Version II V-limitedは555台生産された。
アプライドD(1996年9月 – 1997年9月)
1996年9月、WRXはスタイリングを一新した。WRXの定格出力は280 PS (206 kW; 276 hp) となり、車重も1,250 kgとなった。実際には約300 PSを発生していたものの、当時の紳士協定の出力制限である280 PSに実際は少なく報告されていた。
英国スバルは、1997年3月にターボ2000 “カタルーニャ” を発売した。黒地に赤の斑点が入り、金色のアルミホイールを履いたターボ2000は、200台の限定生産(今回も13号車を除く)であった。カタルーニャは、ラリー・オブ・スペイン(カタルーニャ)でスバルが2度目のWRCマニュファクチャラーズタイトルを獲得したことを記念して作られた。
アプライドE(1997年9月 – 1998年8月)
欧州では、スバル・インプレッサGT(英国ではターボ2000)の内装を革に変更した。STiでは、パワーは280 PSのまま。鍛造ピストンも追加された。内装やコックピットも新しいデザインに変更され、白色のメーターが採用された。
英国では、1998年4月にターボ2000 “Terzo” が発売された。スバルのWRC優勝を記念して、青色の車体色に金色のアルミホイールを装着した車が333台生産された。
アプライドF(1998年9月 – 1999年9月)
スバル・インプレッサ(1999モデル年)WRX STI Version Vクーペ
機械的には、GC8Fは先代とほぼ同じであった。トルクは242 – 250 lb⋅ft (328 – 339 N⋅m)/4000 rpmと少しだけ向上した。重量も引き続き増加し、1,300 kgに設定されている。
スバル・インプレッサWRX RB5
英国人ドライバーのリチャード・バーンズがラリーチームに復帰したことを記念して、1999年に英国向けに444台のグレーのターボ2000 “RB5” モデルが限定生産された。基本モデルとは外観上の違いしかないが、ほとんどのモデルには、新しいECUと排気装置からなるオプションのWRスポーツ・パフォーマンス・パックが装着され、240 PS (177 kW; 237 hp)、トルク350 N⋅m (258 lb⋅ft) を実現した。また、プロドライブ・サスペンション・パックもオプションで用意されていた。
1999年には、イギリスの標準的なインプレッサ・ターボ2000に、プロドライブ社がチューニングと一部スタイル変更を施した「プロドライブWRスポーツ」が登場した。このモデルは、固有の内装、サスペンションの性能向上、新しいボディキットとホイール、さらにWRスポーツのデカールとオプションのECUアップグレードを備えていた。
STIでは、パワーは前モデルと同じだが、エンジンのレイアウトやデザインがよりきれいになり、「BOXER PHASE II」エンジンと呼ばれるようになった。インプレッサの他のラインが行ったフェイスリフトは、STIにも適用された。WRX STIの車重は1,270 kgであった。WRX Type RA STI Version 5 Limitedは1000台限定で、4カ月待ちであった。内装もシートやステアリングなど若干変更された。このモデルは、555台の限定車としても生産された。
WRX type R STi Version Vは、マンガ『頭文字D』の登場人物である藤原文太が所有する車として作中に登場した。
アプライドG(1999年9月 – 2000年9月)
1999–2000スバル・インプレッサWRXセダン (GC8G)
GC系WRXの最終版は1999年9月に登場した。機械的な仕様に変更はない。新デザインのアルミホイール、ミラーとドアハンドルの色分け、リモートセントラルロック、タイマー付き間欠式ワイパー、マップランプなどが追加されている。
欧州仕様のGTモデルには、STI製のパーツが追加され、さらなる改良が加えられた。フロントブレーキはスバルブランドの4ポットキャリパーに294 mmディスク、ホイールは16インチの軽量アルミになった。セダンにはSTI 4ハイレベルウイングが装着され、STIスタイルのフロントバケットシートや硬めのサスペンションも装着された。搭載された “PHASE II” エンジンは、前モデルよりも5 kW (7 PS; 7 bhp) 出力向上した160 kW (218 PS; 215 bhp) を発揮した。
高性能日本モデルの違法に近い輸入に対抗するため、英国スバル社はプロドライブ社に依頼して、WRX “P1” と呼ばれるソニックブルーの2ドア車を1,000台限定で生産した。2000年3月に発売されたこの車は、STI Type Rの生産ラインから取り出された。WRX STIのGCシャシーのクーペバージョンとしては唯一、ABSが装備されていた。ABSを可能にするために、DCCDは廃止された。エンジン出力は276 bhp (206 kW; 280 PS) に向上し、サスペンションも英国の道路に合わせて最適化されている。スバルからは、4ピストンのフロントブレーキキャリパー、電動レカロシート、18インチホイール、P1刻印入りバックボックスなどのオプションが用意された。このP1(Prodrive One)は、コンセプトカー「Prodrive P2」の名前にも反映されている。
同様に、STIについては、フェンダーをよりアグレッシブに造形するなど、ほとんどの変更が表面的なものであった。WRX STiバージョンVIリミテッドは2,000台、WRXタイプRクーペ・STiバージョンVIリミテッドは1,000台、WRXタイプRA STiバージョンVIリミテッドは2,000台、WRX STiバージョンVIリミテッドのハッチバックモデルは500台が生産された。
2000年、STIは300台限定のWRX STI “S201” を発表した。この限定生産シリーズは、紳士協定から特別仕様車が除外されたため、221 kW (300 PS) のエンジン出力を誇る。S201は、STIのカタログに掲載されているほぼすべてのパーツで飾られていた。重量は1,270 kgで、三葉ウイングと巨大なフロントエアスプリッターを装備していた。サスペンションはすべてSTI製のパーツで構成された。
WRX STi
WRCで英国プロドライブ社と連携してワークスチームを運営しているスバルテクニカインターナショナル(STi)が手がけたコンプリートカー。エンジン、トランスミッション、サスペンションなど、多くの項目で標準のWRXからアップグレードされている。ボディタイプは当初セダン・ワゴンの2種類で、セダンのみ競技ベース車の「WRX Type RA STiバージョン」も設定。バージョンIIIより2ドアクーペの「WRX Type R STiバージョン」が追加された。トランスミッションは全モデルを通して5速MTのみの設定であった。なお、このモデルは正式な型式認証を受けておらず、購入時には現車を陸運局に持ち込んで改造車として公認登録を受ける必要があった(バージョンIII以降は通常の扱いに変更された)。
WRX STiバージョン(1994年)
1994年2月発売。最高出力は250 PSを発生する。このモデルのみカタログモデルではなく、セダン・ワゴン合わせて月産100台の受注生産とされた。
1994年11月、競技仕様の「WRX Type RA STiバージョン」を月産50台で発売。シリンダーヘッドの強化で最高出力は275 PSに向上し、センターデフにはSTiオリジナルのDCCD(Driver Controlled Center Differential)を採用した。これは遊星歯車式センターデフに電磁クラッチ式LSDを組み合わせたもので、センターデフのロック率をフリーからロックまで手動で制御する事が可能であった。
WRX STiバージョンII(1995年)
1995年8月発売。最高出力はセダン275 PS、ワゴン260 PS。このモデルから正式にカタログモデルとなり、WRC仕様のインプレッサと同じ金色のホイールが装着されるようになった。
同時にWRCのワークスマシン「インプレッサ555」のイメージを再現した「WRX STiバージョンII 555」が、セダン500台・ワゴン100台で限定販売された。WRCタイプルーフアンテナ、スピードライン製アルミホイール、フロントフェンダー・テクニカルスポンサーステッカー、555/SUBARUの大型ステッカーが専用オプションとして用意され、ボディは専用のスポーツブルーで塗装されていた。
1996年1月、前年のWRCにおけるドライバー・メイクス両タイトル獲得を記念した限定モデル「WRX TypeRA STiバージョンII V-Limited」が555台限定で販売された。
WRX STiバージョンIII(1996年)
1996年9月発売。ベース車のマイナーチェンジに合わせてエクステリアに変更が加えられ、最高出力は日本国内における自主規制値の280 PSに達した。
1997年1月、2ドアクーペモデルの「WRX TypeR STiバージョン」が導入された。元々このモデルは、WRCにおけるインプレッサが1997年シーズンよりWRカー規定に移行した事を受けて開発されたもので、同じ外形寸法でありながらセダンよりも軽量で剛性が高いという特徴を持っていた。
同時に、前年のWRCにおけるメイクスタイトル獲得を記念した限定モデル「WRX STiバージョンIII V-Limited」がセダン・ワゴン555台限定で販売された。
WRX STiバージョンIV(1997年)
1997年9月発売。最高出力は280 PSで変更なし。「WRX TypeRA STi」「WRX TypeR STi」のリアブレーキに対向キャリパーが採用された。
1998年1月、WRCにおける3年連続チャンピオンを記念した限定モデル「WRX TypeRA STiバージョンIV V-Limited」が555台限定で、「WRX TypeR STiバージョンIV V-Limited」が同年3月までの期間限定で販売された。
22B-STiバージョン(1998年)
22B-STiバージョン
1998年3月発売。スバル誕生40周年と、WRCでのスバルの3年連続マニュファクチャラーズタイトル獲得を記念して400台が限定販売されたが、発売から48時間以内に完売したものとされている。
クーペボディをベースに、鋼板プレスの専用ボディパネル(前後フェンダーパネル)および専用バンパー(前後)を用い、1,770 mmまで全幅を拡大。エクステリア・パーツもWRカーの意匠に統一され、ボディも専用のブルーで塗装されている。エンジンはEJ20をベースに、ボアを96.9 mmまで拡大した22B専用の2,212 cc EJ22G型エンジンが搭載されており[注釈 11]、IHI製ターボチャージャーとの組み合わせで、最高出力280 PS/6,000 rpm、最大トルク37 kgm/3,200 rpmを発揮する。車両重量は1,270 kg。
WRX STiバージョンV(1998年)
WRX STiバージョンVI(1999年)
S201 STiバージョン(2000年)
2代目 GD/GG系(2000年 – 2007年)
詳細は「スバル・インプレッサ (2代目)」を参照
スバル・インプレッサ(2代目)
GD2/GD3/GD9/GDA/GDB/GDC/GDD/
GG2/GG3/GG9/GGA/GGB/GGC/GGD型
2002-03 Subaru WRX sedan.jpg
4ドアセダンWRX(2000年初期型・北米仕様)
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スポーツワゴンWRX(2002年改良型・北米仕様)
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WRX STI specC typeRA-R(2005年改良型)
概要
販売期間2000年8月 – 2007年
ボディ
乗車定員5人
ボディタイプ
5ドアスポーツワゴン
4ドアセダン
駆動方式四輪駆動 / 前輪駆動
パワートレイン
エンジン
EJ15 1.5 L
EJ16 1.6 L
EJ20 2.0 L
EJ20 2.0 Lターボ
EJ25 2.5 L
EJ25 2.5 Lターボ
全て水平対向4気筒エンジン
最高出力280 PS (210 kW) / 6,400 rpm
最大トルク43.0 kgf⋅m (422 N⋅m) / 4,400 rpm
変速機 4速AT / 5速MT / 6速MT TY856WH3MA / TY856WH4MA / TY856WW6MA
サスペンション前:ストラット / 後:ストラット
車両寸法
ホイールベース2,525 mm
全長4,415 mm
全幅1,695 – 1,740 mm
全高1,425 mm
車両重量1,390 kg
その他
最小回転半径5.4 m
データモデル セダンWRX
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ボディデザインは初代を引き継いでセダンとスポーツワゴンが用意されたが、スポーツワゴンが5ナンバー枠に収まるのに対し、セダンはスポーツ走行での安定性を考慮しブリスターフェンダーを備えた3ナンバーサイズとなった[注釈 13]。また、スバルがブランドイメージを模索し迷走していたあおりを受けて、そのライフスパンの中で2度に及ぶ大幅なフェイスリフトを受けた。スポーツワゴンは一時期、サーブ・9-2Xとして北米市場にOEM供給された。
2代目開発当時、各メーカーで盛んに叫ばれていたいわゆる「衝突安全ボディー」の設計に注力され、「新環状力骨構造」の採用、また、前面衝突時の衝撃を効果的に吸収するサブフレームが前端に追加された。「STi」では剛性の確保が根本的に見直され、サイドシルの断面積拡大、ストラットボックス、クロスメンバー部の補強などが行われた。
2.0 Lターボ車は、スバルのターボ車として初めて吸気側に可変バルブタイミング機構 (AVCS) を採用した(2 L NAモデルはGC・GF型で採用済み)。
2.0 Lターボ車に新たにTGV(タンブル・ジェネレーション・バルブ)が採用され、燃焼効率の向上、触媒の二重化[注釈 15]による始動直後の排出ガスレベルの低減を実現し、STiを除く全車が平成12年度基準排出ガス25%低減レベル適合 (G-LEV) した。また、2.0 Lターボ、2.0 L NAが「良低排出ガス車(☆)」、1.5 Lが「優低排出ガス車(☆☆)」に適合し、「グリーン税制」対象車となっている。
四輪駆動モデルでは5速MTにビスカスカップリング(VCU)方式LSD搭載ベベルギア方式センターデフを、E-4速ATに「MP-T」を用いたアクティブトルクスプリット4WDを採用している。四輪駆動ターボ用には、5速MTとして従来のTY75型(VCU方式LSD搭載センターデフ)を引き継いでいる。E-4速ATとしてレガシィと共通の、遊星歯車式センターデフ+「MP-T」によるVTD-AWDトランスミッションが搭載された。STiには、今回は全くの新開発のスバル内製「TY85」型6速MTが搭載された。先代では「ガラスのミッション」と酷評されたが、この代から搭載されたトランスミッションは強度が見直された。
前述の通り2度のフェイスリフトを実施しており、ヘッドランプの形状から順に「丸目」・「涙目」・「鷹目」と呼ばれている[28]。デザイン・マネージャーを務めた石井守によると、デビュー当初「丸目」としたのは会社の意向であり、抵抗を感じつつもポルシェ・911のような格好良さを目指したという。デザイナー側としてはできるだけライトを寝かせたかったが、エンジン室内における部品配置空間の確保(特にバッテリー)や整備性(ランプ球切れ時の交換のしやすさ)を求める技術者側の要望を反映した結果、市販モデルはライトが前方に突出かつ直立気味となり、自動車メディアやWRXオーナーから不評を買った。スバル・アルシオーネのデザイナー・碇穹一は、当時は初代インプレッサ開発時代と異なり「モデルを数だけ造って、その中からいいのを選べばよい、という安直な雰囲気があった」とし、「どのモデルにも迫力がなかった。最有力案といわれるモデルの丸目のライトの設定のどこに走りのイメージがあるというのだろうか」と嘆いた。続く「涙目」はラリー車両を担当していたイギリス人デザイナーが手直しを行ったもので、男性客の反応は上々であったが、一方で女性客は離れる結果となった。最後の「鷹目」は航空機をモチーフとしたスプレッドウィングスグリルを採用し、鋭くかつスポーティに仕上げた。
日本全国の警察の機動捜査隊に後期型WRXが覆面パトカー(リアウイング・レス仕様)、栃木県警や埼玉県警、広島県警などの高速隊に中期型WRXが白黒パトカーとして配備されている。日本国外でもフランス国家憲兵隊では、高速道路での取り締まりで使用されている(ライバル車の三菱・ランサーエボリューション〈通称:ランエボ〉も、イギリスなどヨーロッパの警察で採用されている)。
年表
2000年
8月23日 – WRX(4ドアセダン)とスポーツワゴンが登場。WRXは2.0 L・AWDのみ。ワゴンに1.5 L前輪駆動を設定。2.0 Lターボ、NA車が「良低排出ガス車(☆)」、1.5 Lが「優低排出ガス車(☆☆)」適合。
10月24日 – 「WRX STi」、「スポーツワゴンSTi (GGB)」(約2年の生産期間〈C型で廃止〉で、レギュラーモデルではあったがおよそ800台しか生産されなかった希少車)が登場[33]。WRX、スポーツワゴンの2.0 Lモデルと同様、吸気側にAVCSを装着。
2001年
11月 – 年次改良。各グレードごとの価格・装備内容の見直し、ボディーカラーの入れ替え、フロントグリル形状・ヘッドランプハウジングの色味変更などが行われた。
12月6日 – 「WRX STi type RA specC」を追加。
12月 – SWRTのドライバー、リチャード・バーンズがWRCドライバーズ・タイトルを獲得。
2002年
6月 – 「WRX STi type RA spec C」をベースにした、ストリートにおけるオンロード性能の向上を徹底追求したSTI社製コンプリートカー「S202 STi Version」を発売。チタンマフラー、専用ECUの採用により320PSの最高出力を実現。パワーウインドウなどの快適装備が特別設定されていた。
11月1日 – マイナーチェンジ。評判の芳しくなかったエクステリアを大幅変更(いわゆる丸目⇒涙目)。あわせてエンジン・シャシーにも大幅に変更が加えられた。特にSTiに対し大幅にテコ入れが施され、エキゾーストマニホールドが等長化されたことが大きな変化であり、スバルの水平対向エンジン搭載車特有の「ズドドド」という音が小さくなった。ワゴンの四輪駆動ターボ車に「WRX」の名称が復活。セダン、ワゴン共にホイールは17インチに拡大、対向ブレーキキャリパーが採用された。同時にワゴンSTiは廃止となった。
2003年9月 – 年次改良。シートスライドレバーの形状が変更されるだけのきわめて小さい年次改良。セダンに、新たに5ナンバーボディのSOHC 1.5 Lモデル「1.5i」が追加されたと同時に、セダン2.0NAモデルである「20s」が廃止された(ワゴンには引き続き設定)。
2004年6月 – マイナーチェンジ。インパネとドアトリムの形状を先に登場していたサーブ・9-2Xとほぼ同一の形状に変更。STiはさらにパフォーマンスアップ。フロントハブの強化、リアオーバーフェンダーの装着、ホイールPCDを従来の100 mmから114.3 mmに拡大。
2005年
1月 – 「WRX STi」をベースに「グローバルピュアスポーツセダン」をコンセプトにしたSTI製コンプリートカー、「S203」を発売。S203よりベースモデルがspec CからSTiとなった。専用の減衰力4段可変式ストラット、ピロボール式リヤサスペンションリンク、ドライカーボン製フロントアンダースカート、専用リヤウイング、BBS社製18インチ鍛造アルミホイール、STI・レカロ社共同開発の専用ドライカーボン製リクライニング機構付フロントバケットシートなどを装備していた。
6月 – マイナーチェンジ[40]。このモデルより、ブランド名グレード名ともSTI(すべて大文字)に統一。再びエクステリアの変更が行われ、「スプレッドウィングスグリル」と呼ばれる飛行機をモチーフにしたフロントグリルデザインを採用する(いわゆる涙目⇒鷹目)。この代のセダンWRXのAT(ベースグレードでリアスポ・HIDなどがレス仕様)車が警察庁の私服用無線車(捜査用覆面パトカー)に大量採用された。なお、WRX,WRX STIはスピードメーターの最高が180km/hから260km/h表記になった。
2006年
1月 – STI製コンプリートカー「S204」発売。基本的なメカニズムはS203と共通。STIとヤマハ発動機が共同開発した、車体への入力を減衰するパフォーマンスダンパーが新たに採用されたのがトピックであった。600台限定で、価格は480万9,000円であった[41]。
6月 – 一部改良で最終のG型へ。1.5 Lモデルに、新たにDOHC・ロングストローク設計のEL15型エンジンを搭載した1.5Rが登場した。
11月 – 「純粋に速く、安全に、本気で攻められるインプレッサ」をコンセプトとした特別仕様車「WRX STI spec C type RA-R」を発売。ブレンボ製6ポットキャリパー(フロント)や235/40R18タイヤなどを採用して、ショートコース・サーキットでの走行性能を向上していた。
2007年
5月(販売終了前月) – ここまでの新車登録台数は、累計 18万3,652台。
6月生産・販売終了。

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